吉岡さんの弁護士日記

なにわ総合法律事務所の弁護士 吉岡 康博がつづる弁護士日記

債務整理の相談も受け付けています

コロナ禍の影響を受けて当事務所にも自己破産や任意整理の新規ご相談の連絡を頂いています。

大阪の法テラス事務所では法律相談を制限しているため、法テラスに連絡をしても法律相談が受けられないというお話しをお聞きしました。

当事務所では自己破産、任意整理、個人再生等の債務整理手続についても受け付けておりますので、お気軽にご相談下さい。

レバレッジ型ETNについて説明義務違反を認める判決を取りました

以前に私のブログで紹介していた、レバレッジ型ETNに関する説明義務違反を追及していた裁判で、説明義務違反を認める判決を取得しました!
(津地方裁判所伊勢支部令和元年11月28日判決)

この商品の問題点については、私の過去のブログをご覧下さい。
http://toushihigai-naniwa.jp/blog/2019/02/post-116.html

この商品は、元となる原油の指数が上昇傾向にあれば2倍の利益が取れるという点で短期的な投資には向いているのですが、長期的に保有すると、原油相場が上昇と下落を繰り返した結果、この商品の価格は下がり続けるという特性があります(裁判では「本件複利効果」という言葉で呼びました)。
世の常として相場は上がり下がりを繰り返しますので、私はこの商品は長期保有に向いていないと考えます。

判決は、「原指数が上昇と下落を繰り返す局面において、原指数の動きと指標の動きが乖離し、原指数が元の水準に戻ったとしても指標は戻らない(本件複利効果)ということまでが当然に推測できるとはいえず、また、原告が本件複利効果まで理解していることを窺わせる事情は存しない。投資者が、投資商品に関する投資期間や売却のタイミング等を検討するについては、原指数と指標の関係を十分理解することが必要であるといえ、特に本件複利効果については、投資期間や売却の時期を決めるについて重要な要素である」などとして、本件複利効果について説明義務があることを認めました。

一方でこの判決は、7割の過失相殺を行ったり、理解しがたい理由で一部の損害について因果関係を否定しているので、原告本人と協議した上で名古屋高裁に控訴をすることにしました。

控訴審でも引き続き頑張ります!

レーザープリンタさん寿命の模様

7年ぐらい前に購入したレーザープリンタ。
結構高額だったんですが、印刷のスピードも速くて気に入っていました。

でも、有償の補償期間5年が過ぎたころから少しずつ異変が出始めて、最近は印刷物に縦の筋が入るようになってしまいました。

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写真だとちょっと分かりにくいかも知れませんが、ちびまる子ちゃんの目の下のように筋が何本も入っています。
プリントアウトして確認後、処分するのであればまだ使えますが、手紙や裁判書類を印刷するのには使えないですね。

今のところ複合機を使っていますが、軽快でお手頃なレーザープリンタを物色中です。

マルチもどき+投資もどき

最近相談を受けた消費者被害事案。

知人を介してマルチの勧誘を受けたとのこと。
他人を勧誘するマルチに全く興味がなかったものの,一定口数の役務提供を前払いすると関連会社の株式を購入でき,配当がもらえるということで,このマルチを契約するに至ってしまいました。

その後,関連会社の未公開株を購入するも全く配当はないとのこと。

マルチ商法自体は特定商取引法で規制されていますが,逆にその規制をクリアできれば商法として成立します。
クーリングオフはできません。

しかしマルチの契約時に,「未公開株投資とのパック商品です」と言って販売するのは社会的相当性を逸脱していると言えそうです。

元通りに戻っても元に戻らない!?

今取り組んでいる裁判の対象になっている金融商品で興味深いものがあります。

この商品は,「NEXT NOTES 日経・TOCOM 原油 ダブル・ブル ETN」といいます。ザックリ言いますと,
この商品は「原油」に連動します。
単純に連動するのではなく,「原油の騰落率の2倍」に連動します。

どういうことかと言いますと,当初の原油価格を100,この商品の価格も100として

①原油が10値上がりして110になると,
(110-100)×2=20,100+20=120

で,原油が1割値上がりするとこの商品は2割の利益(120)が出ます。
逆に,

②原油が10値下がりして90になると

(90-100)×2=-200,100-20=80

で,原油が1割値下がりすると,この商品は2割の損失(80)になります。

ここまではいいですよね。

私の依頼者は,「万一原油が値下がりすると,2倍の損失を被ることになるが,いつかは原油が値を戻すだろう。回復局面では2倍の利益が出るので,原油が元の価格まで戻ればこの商品も元に戻るだろう。長期的に見るとリスクはない。」と考えて,この金融商品を買いました。
少し前の私も同じことを考えたと思います。

依頼者がこの商品を購入後,原油は大きく値を下げてしまったため,気長に原油の値上がりを待つことにしました。
予想どおり,原油の価格は回復してきました。

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(Investing.comのウェブサイトより)

まさにV字回復。

ところが,依頼者が購入した金融商品は回復しませんでした。

スクリーンショット 2019-02-15 18.14.37.png

(「ETNなら野村のNEXT NOTES」ウェブサイトより)

なんで!?
私の依頼者も「なんで値上がりしないの?」と疑問に思って,私の事務所に来られたのです。

調べてみたところ,複利効果が影響しているとのこと。

先ほどの例で,原油が1割値下がりした後に,1割値上がりしたと考えると,

100-100×0.1=90,90+90×0.1=99

で,原油は99まで回復するのに対し,この金融商品は,

100-100×0.1×2=80,80+80×0.1×2=96

となり,99まで回復しません。

下落したものにレバレッジが掛かっていると,その後上昇した分にレバレッジを掛けても同じ分だけ戻らないのですね。
私も未だに分かったような分かっていないような状態です(汗)。

先ほどの「ETNなら野村のNEXT NOTES」ウェブサイトにも,

一般に、「日経・東商取原油指数」の値動きが上昇・下降を繰り返した場合に、マイナスの方向に差(ずれ)が生じる可能性が高くなります。また、一般に、期間が長くなれば長くなるほど、その差(ずれ)が大きくなる傾向があります。

という注意書きがあります。
ただ,依頼者がこの商品を購入した時点ではこのような注意書きはなかったそうです。

どうもこの商品は長期的に保有すると損失を被るような特性がありそうです。

今回の裁判では,この点の説明義務が尽くされていないとして勧誘を行った証券会社に対して損害賠償請求を行っています。

被告の証券会社は「複利効果は常識で考えれば分かる」というような主張をしているのですが,これは考えても分からないのではないかと思います。

皆さんはいかがでしょうか。

秋田弁護士殺害国賠訴訟で逆転勝訴

2010年11月4日未明,私の大先輩の弁護士である津谷裕貴先生が自宅で暴漢に襲われ殺害されるという痛ましく悲しい事件がありました。
この事件は,不審者が拳銃と剪定ばさみを持って津谷先生宅に侵入し,これに気付いた津谷先生の奥さまによる110番通報で駆けつけた警官2名が津谷先生を犯人と思い込んで押さえ込み,津谷先生を安全に避難させることをしないまま犯人が剪定ばさみで津谷先生の左胸を刺したというものです。

駆けつけた警官は警棒や耐刃防護衣を着用せず,どちらが津谷先生でどちらが侵入者かを津谷先生にも奥さまにも確認せず津谷先生を押さえつけた点や津谷先生夫婦を安全に避難させなかった点が問題であるとして,遺族が秋田県等に対して損害賠償請求訴訟を提起していました。

第1審である秋田地方裁判所は,駆けつけた警官に過失はないとして原告の秋田県に対する請求を棄却しました。
判決は「秋田県では凶悪事件の発生が少なく、突発的な事案に対応できるだけの訓練や意識の涵養(かんよう)が十分でなく対応できなかったと考えるのが相当」などと述べていましたが,これでは地方都市の警官が市民を守る義務が軽くなってしまいます。

これに対して控訴審では,警棒や耐刃防護衣を着用しないまま現場に臨み,誰が不審者かを確認しないまま津谷先生を取り押さえた点や,犯人が一旦応接室に行き剪定ばさみを取りに行った間に津谷先生夫婦をパトカー等に避難させることができた点などを指摘して,駆けつけた2名の警官の過失を認定しました。

控訴審で逆転勝訴できたことで私も安堵しましたが,犯人が応接室に行った間に津谷先生を避難させることができたはずだと思うと,今でも悔しくてたまりません。

できた!できた!

私は時々ですが週末に時間があるときに折り紙を折ることがあります。

子供のときに折り鶴や花をよく折ったので,折り紙自体は好きなのですが,少し前に東大折り紙部が学祭で展示していたリアルな創作折り紙を見て心を奪われました。

以来,時間のあるときにコツコツと創作折り紙を作ることがあります。
1日中集中して指先を動かしますので,ストレス解消にもいいと思うのですが,何よりもできあがったときの感動がたまりません。

今回完成させたのがこれ。

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スズメバチ!!

これ,なんと1枚の紙で折っていて,ハサミは使っていません!
途中で折り方が分からなくなり,延べ24時間ぐらい掛けて完成させました。

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元々のデザインは,神谷哲史さんという創作折り紙のプロの方のものです。

次回はもっと高度なものに挑戦したいと思っています(いつになることやら)。

全国証券問題研究会金沢大会に参加しました

平成30年3月2日,3日と金沢市で第57回全国証券問題研究会が開催されました。

今回のテーマは,昨年司法研修所が発表した司法研究報告書「デリバティブ(金融派生商品)の仕組み及び関係訴訟の諸問題」という論文についての検討です。

デリバティブ(金融派生商品)。。。
私がこの言葉を初めて聞いたのは,1998年の司法修習の時のこと。
当時,とある弁護士の先生が「君らはデリバティブのことを勉強しているか。」と言われて,私を含む司法修習生の誰もがポカーンとしていたのを記憶しています。

あれから20年近くが経過し,デリバティブは様々な問題も引き起こしました。
裁判も多数提起されました。
私もそれなりにデリバティブを研究しましたが,未だによく分からない部分がたくさんあります。

今回の研究会では,デリバティブの仕組みや法的問題点に詳しい学者の先生を2人お招きして,講演して頂くとともに,パネルディスカッションが行われました。

まずは早稲田大学の渡辺宏之教授のご講演。
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2日目は同じく早稲田大学の黒沼悦郎教授のご講演。
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最後は,黒沼教授,渡辺教授と大阪証券問題研究会の弁護士がパネルディスカッションを行いました。
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今回の一番の収穫は,デリバティブをよく分かっていないのは私だけではなく,司法研究報告書を執筆した裁判官も実はよく分かっていないのではないかということ。
裁判官も人間ですから,司法研修所が作った資料にも明確に間違った記載があったり,解釈上問題のある記載があったりするのですが,その辺りの具体的なポイントがよく分かりました!

さて番外編。

金沢に金沢カレーというものがあることを初めて知りました。
カレー好きの私は,当然,金曜の昼食は金沢カレー。
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黒っぽいルーとキャベツのみじん切り,とんかつが特徴です。
なかなか美味。

という訳で,研究会が終了した土曜の昼食も金沢駅構内の金沢カレーになりました。
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平成30年2月度大阪証券問題研究会

毎月1回程度,有志の弁護士が集まって証券問題について議論する大阪証券問題研究会,今年第1回目の勉強会がありました。

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今回は,司法研修所が発行した「デリバティブ(金融派生商品)の仕組み及び関係訴訟の諸問題」という報告書について,執筆した元裁判官(現弁護士)をゲストに迎えてディスカッションを行いました。

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いつもの通りコーディネーターは三木俊博先生。
ゲストの北岡先生のお話は,この報告書の意図がよく分かりとても興味深いものでした。

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デリバティブ関係訴訟における適合性原則の問題。
大変難しい議論でしたが,頭の中をスッキリと整理することができました。
また,新たな示唆,視点を得ることができました。

現在,私が弁護団員として担当しているデリバティブ関係訴訟も佳境を迎えたので,今日得た知識をぜひ生かして勝訴につなげたいです。

ある証券会社の信念

「いちよし証券」という中堅の証券会社があるのですが,いちよし証券のウェブサイトに以下のような記載がありました。

『公募仕組債は取り扱いません。
一般的に公募仕組債はお客様に商品の内容、仕組み、リスク等をわかりやすく説明(通貨オプションを利用した仕組みやオプションの価格算定方式、また販売による手数料等は個人のお客様に説明しきれない商品)することかが難しい商品です。また、ある一定の水準を割り込まないと判断した上で購入した為替(株価)等の水準が、一定水準を割り込んだ場合も投資方針を変えずに持続するメリットが個人のお客様にはそぐわないと判断したからです。』

素晴らしい経営判断だと思います。

一般的に,公募仕組債は販売手数料が高額で,勧誘する証券会社のモチベーションの高い商品であると言われています。
しかし,これまでに幾度も投資家側が民事訴訟で主張してきたとおり,商品の仕組みやリスクを分かりやすく説明し,理解させる(特に個人の投資家に理解させる)のが難しい商品です。

しかも,損失が発生した場合の損失額が大きく,またその場合に仕組債を保有し続けるべきか,売却するかの判断も大変難しいです。
(私もそのような相談を受けて非常に困ることがあります。)

そのようなことから,いちよし証券では,公募仕組債を取り扱わないという社内基準を定めたとのことです。

顧客目線に立った経営方針,これこそが本来の証券会社のあるべき姿ではないかと思います。
いちよし証券はそれ以外にも「不適格債を取り扱わない。」「私募ファンドを取り扱わない。」「先物,オプションは勧誘しない。」などといった顧客目線の経営方針を立てています。

↓↓↓ いちよし証券のウェブサイトです。↓↓↓

https://www.ichiyoshi.co.jp/cust/02

包丁を研いでみました

料理好きの家内が10年以上使っている包丁、よく見るとかなり刃こぼれができていることに気づきました。
急に非常に申し訳ない気持ちになりました・・・。

インターネットで調べると、シャプトンというメーカーが手頃な砥石を作っていたので早速購入。

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黄色が荒研ぎ用の砥石、ピンクが仕上げ用の目の細かい砥石です。

こちらが研ぐ前の砥石,よく見ると刃こぼれがひどいのが分かります。
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家内がお気に入りの包丁をシャカシャカと研いでみたところ、刃こぼれがほとんどなくなりました。
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すっかり切れ味も甦りました!
家内も「力を入れなくてもスッと切れる!」と言って、甦った包丁に大喜びです。

最初は研ぎ方がよく分からず戸惑いましたが、慣れたら研ぎの全行程が15分ぐらいでできそうです。
シャカシャカすると、研ぎ汁とともに、家内への感謝の気持ちも溢れ出てきます。

久々にいい買物をしました!

本年もよろしくお願いいたします!

新年明けましておめでとうございます。

当事務所も本日から平成28年の業務を開始いたしました。

今年も昨年以上に良質のリーガルサービスをお届けすることができるよう,頑張っていきたいと思います。

また,趣味のマラソンと国際交流についてもこれまで以上の成果を出せるように努力していきたいと思います。

引き続きよろしくお願いいたします。

先物取引被害全国研究会(大阪大会)がありました。

今日と明日,大阪の中之島というところで,先物取引被害全国研究会(大阪)という弁護士中心の研究会が行われます。

本日の研究会では,朝から会場設営の準備と,司会を担当しました。

いつもは他の都道府県の大会に行くばかりだったのですが,今回は大阪が主催の大会。こうして自分たちで準備をしてみると,2日間会場を運営するだけでもとても大変だということがよく分かりました。

司会は,舌をかみまくりつつ,汗をかきかき何とか乗り切りました。
本当に司会も大変なお仕事です。

研究会では,学者の先生による改正債権法に関するお話しのほか,証券取引等監視委員会の方から検査に関する貴重なお話しをお聞きすることができました。

今回,省令改正により先物取引の不招請勧誘がかなり緩和されることについて,経済産業省の担当課の課長が来られて説明をしていただきましたが,「官僚答弁」のようで何を言っているのかよく分かりませんでした。

とにかく,今回も実りのある研究会でした。

マラソン談義

今日は,大阪の弁護士でマラソンや登山を趣味にしている先生方とビールを飲みながらマラソン談義をしました。

集まった4人のうち2人が来週のしまなみ海道ウルトラ遠足という100キロマラソンの大会に出るということもあって,ウルトラマラソンの話などで盛り上がりました。

弁護士同士で集まると,どうしても仕事の話になりがちなのですが,お互いの趣味がマラソンや登山で一致しているので,仕事の話は一切なし(笑)。たまにはこんな飲み会が気楽で楽しいなと思いました。

TOEICの成績が返ってきました

先月受験したTOEICの成績表が返ってきました。
リスニング455点,リーディング390点の合計845点で,思ったより高得点でちょっとびっくりしています。

実力試しだったので,全然TOEIC用の勉強はしなかったのですが,それまでにやっていたヒアリングの練習が結構役に立っていたみたいです。

私は今,英語と韓国語を勉強しているのですが,いずれもヒアリングの勉強方法には上達するためのコツがあるなと思っています。このコツが分かってから実力が伸びるようになってきました。
追々,私の勉強方法を紹介していきますね!

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高齢者を狙ったレンタル式投資商法

最近,高齢者を狙ってレンタル式の投資商品を買わせるという被害の相談を受けました。
健康器具などを被害者が購入したことにして,それを業者が第三者にレンタルし,レンタル料が被害者に入ってくるという仕組みです。

少し前から保管用コンテナを使ったレンタル式の投資商品が問題になりましたが,仕組みは全く同じようなものです。

相談者の方の話では,ホテルの会場に高齢者を中心に集めて商品を勧誘し,高額の購入者には特典を与えたり,旅行に行けたりもするそうで,ホテルには有名演歌歌手が呼ばれることもあったりと,独り暮らしの孤独な高齢者(しかも夫に先立たれた妻が多いのではないかと想像します。)にとっては魅力的に映るようです。

ただ,レンタルの対象となる商品が極めて高額な上,レンタルの実体が本当にあるのか疑問です。この辺りは,コンテナレンタルの投資商品が少し前に行政処分を受けた中で投資の実体がないことが明らかになったのと同じではないかなと思っています。

この手の被害,何とかなくならないものでしょうか。

TOEICを受けてみました

今日は、TOEICという英語の試験を受けに関西大学へ行ってきました。
初めての受験で、自分の実力がどの程度あるのか確かめようと全く準備をせずに臨んでみたのですが、問題数が多く、よく分からないまま2時間が過ぎてしまいました。
TOEICって色々と言われていますが,本当に難しいなあと実感しました。
次回はしっかり対策をして、臨みたいと思っていますが、まずは何点ぐらい取れているか楽しみです。

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群馬で先物取引被害全国研究会

毎年,春と秋に全国の弁護士が集まって投資被害に関する勉強会が開催されています。「先物取引被害」というタイトルですが,未公開株や怪しいファンド系の商品も研究対象に入っています。

今回は3月28日,29日に群馬県高崎市で行われる予定なのですが,大阪の先物取引研究会が事務局をしており,私も少しお手伝いをさせて頂き,研究会で報告を予定している弁護士にお願いして原稿を書いてもらい,それを冊子にする作業をしています。

いつもは研究会に行くと当然のように冊子が配られるのですが,弁護士の1人1人が執筆した原稿を送って頂いたものを読んでいると,「あー,自分の仲間や諸先輩方はこんなに努力をされているんだ。」というのがジワジワと伝わってきます。

研究会にはいつも熱心に参加していると思っていますが,今回は,いつも以上に一言も聞き漏らさないようなつもりで臨みたいと思っています。

貸金ブラックリストについて

本日,私が所属している大阪弁護士会消費者保護委員会(第6部会)で信用情報とブラックリストに関する勉強会がありました。
巷では,よく「ブラックリスト」と呼ばれていますが,実は,「ブラックリスト」というリストはなく,金融機関が作った信用情報機関に登録される取引状況のうち,事故情報が載ってしまうことをこのようにいうのです。

勉強会では,信用情報機関(日本信用情報機構,シー・アイ・シー,全国銀行協会)がどのように情報を登録し,どのような形で情報が残るのかを,消費者金融問題に詳しい第5部会の先生に教えてもらいました。

信用情報機関のことはある程度分かっているつもりだったのですが,事故情報の中にも「延滞情報」「債務整理情報」「破産申立情報」などがあり,それぞれについて,登録情報が残る期間が定められていることは初めて知りました。
中でも,ちょっとビックリしてしまったのは,残債務があるとして任意整理に着手したところ,利息制限法に基づく引き直し計算をしたら過払い金があると分かったケースです。この場合は,消費者が延滞をした時点で一旦「延滞情報」が登録されるのですが,その後貸金業者との間で過払い金の金額・返還時期について合意しない限り,延滞情報は残ったままになるのです。

消費者と貸金業者との間で,過払い金返還の条件が折り合わず,かといって消費者が訴訟に踏み切らない場合は,実質的には借金が一銭も残っていないのに,延滞情報が解消されないことがあるんです。

今のところ,私の依頼者にはそのような人はいないのですが,弁護士としてヒヤリとしてしまいました。

とにかく,今日の勉強会は意外と分かっていなかった「ブラックリスト」のことを詳しく理解できて,本当にためになりました。

さり気ない一言

先日,奈良地裁での裁判に行ってきました。

奈良地裁は,奈良公園のすぐそばにあり,敷地内で鹿が休んでいることもあって心が和む裁判所です。

裁判自体は,心が和むような内容ではなかったのですが,さり気ない一言に心が癒されることがありました。

近鉄奈良駅の近くに東向商店街というのがあり,お昼過ぎでしたので少し遅い昼食をとろうと,カレー屋さんに入りました。小さなカレー屋さんで,カウンターが6席くらいに若い女性とそのお母さんらしき人とが切り盛りをしていました。

牛すじを煮込んでスパイスが効いたカレーもとてもおいしかったのですが,私が「ごちそうさま。」と言ってカウンター越しにお金を払い,お釣りをもらって帰ろうとすると,その娘さんらしき人が「お仕事頑張って下さいね。ありがとうございました。」と声を掛けてくれました。

飲食店で「ありがとうございます。」とか「またよろしくお願いします。」という言葉はよく聞くのですが,「お仕事頑張って下さいね。」と言われたことは意外とないのではと思います。ちょうど私が難しい資料とにらめっこしながらカレーを食べていたのを気遣ってくれたのかも知れませんが,ホッとする一言でした。

私も何か人をホッとさせることのできる言葉を見つけて,積極的に発していこうと思いました。

日弁連の消費者問題対策委員会に行ってきました

今日は,2か月に一度行われる日弁連の消費者問題対策委員会に行ってきました。

以前にもお話ししましたが,私が所属しているのは,この委員会の中の金融サービス部会というところで,金融商品に関する様々な問題を取り扱っています。

今日は,一般社団法人投資信託協会の方にお越し頂き,デリバティブの入った投資信託に関する規制の貴重なお話をお聞きすることができました。

いつも思うことなのですが,日弁連の委員会にマメに出席していると,普段大阪で仕事をしているだけでは聞くことができない話をたくさん聞くことができます。
日弁連は東京にありますので,東京へ向かう朝はいつも,「仕事がたまっているのに,東京に行くのは大変だな~。」と思ってしまうのですが,委員会が終わって帰るときには,「今日も得したな~。」という気持ちになります(笑)。

これからも弁護士会の委員会活動にはしっかり力を入れて頑張っていきたいと思います!

特定商取引法の勉強会

今日は,土曜日ながら大阪弁護士会消費者保護委員会の第6部会の有志が開催した特定商取引法の勉強会に参加してきました。

今回は,第6部会所属の弁護士が参加している弁護団の報告がメインでした。
報告があったのは,金地金弁護団,学生マルチ弁護団,そして家庭教師系業者の弁護団。いずれも,高齢者の将来に対する不安,学生の就職活動に対する不安,子供の進学に対する不安といった,不安要素を巧みに利用した悪質商法で,今の世相を反映した消費者被害が広がっていることがよく分かりました。

私も色々な弁護団に参加していますが,消費者被害がなくならないどころか,年が経つにつれ手口が巧妙化していること以上に,被害者の心理をうまく突いていることについて勉強するたびに複雑な思いになります。それだけに,被害に遭った人たちが心に受けた傷は深いものがあります。

悪質業者が進化している以上,私たちもスキルをどんどん進化させて被害救済に取り組みたいと改めて思った一日でした。

悪質業者に指導するというジレンマ

先日,悪質な訪問販売の事件を受任しました。

「訪問販売」というとクーリング・オフが思い浮かびます。
しかし,特定商取引に関する法律によれば,契約書面などを業者が交付してから8日以内にクーリング・オフしなければならないとされていて,本件では2週間以上過ぎているのでダメそう。

もっとも,この法律によれば,きちんと法律・省令などで定められた事項を記載した契約書面などを業者は交付しなければならず,書面の記載事項が不十分だったときは,クーリング・オフの起算日は進行しないことになっています。

業者が依頼者に交付した書面を見ると,必要事項がきちんと記載されておらず(というかグダグダ),法定書面の交付とは到底評価できないので,まずはクーリング・オフを主張しようと思います。

問題は,私が書面不備を指摘すると,業者は必ずバージョンアップした書面を使って別の不当勧誘をしてくるので,結果イタチごっこになってしまうことです。

特に,丁寧に業者の書面不備を指摘すれば,私が業者側に交付書面のバージョンアップを指導しているようなものになってしまわないかと,ジレンマを感じてしまいます。

別大マラソンで得たもの

今年の別大マラソンの結果は,数日前にご報告しましたとおりです。
25キロくらいから足がつり始めて,全力を出せないまま終わってしまいました。

その後,自分なりに反省をしました。その中で見えてきたことについて少し。

1 仕事の関係で,1月は夜11時過ぎに帰宅する日が増え,そこから1時間程度の練習をするので,終わってシャワーを浴びると1時前。食事をして寝るのが2時前という生活が続きました。
  睡眠時間が少なければ少ないなりに熟睡しているようで,日中はきちんと仕事できているのですが,やはり体は正直で,フルマラソンのストレスに足が耐えられなかったんだと思います。

2 夜の12時を回って走っていると,さすがに人気もなく,お巡りさんとすれ違うと職務質問されないか,ドキドキしてしまいます(笑)。走りながら自分でも「こんな時間に何をやっているんだろうか。」と思うことがありますが,とにかくコツコツと真面目に続けてきたことが,今回足がつっても残り17キロを完走できたことにつながっているんだろうなと思いました。

3 今回の別大は,私の中では失敗マラソンに分類されますが,それまでに自分なりに頑張ってきたことは事実なので,その自分は褒めてあげたいなと(有森裕子風),これまでで一番実感しています。

4 今後も夜に練習している間に日付が変わる日が続くんじゃないかと思います(別大後,本格的に走り出した昨日も練習開始が11時40分!)。自分のペースを見失うことなく,体とよく相談しながら,これからもマラソンを続けて行ければいいんじゃないかと思います。

結局,結論は「これまでどおりっ!」ということですが,人間って失敗しないと立ち止まって考えない(特に私はそういうところがある)ので,今回の別大マラソンで得たものは色々あったな?,時間と費用を掛けて大分まで行った甲斐があったな?と,改めて思いました。

『私はできる』『自分は若い』

私が購読しているランニング雑誌に,「ランニングマガジン・クリール」というのがあります。
今月号にエチオピアのマラソンランナーで「皇帝」と言われているハイレ・ゲブレセラシエのインタビューが載っていて,心を打たれたので少し紹介します。

ハイレ選手は,若くして中距離の選手として活躍したほか,マラソンランナーとしても大活躍で,世界で初めて2時間3分台の記録を出したことでも有名です。また,祖国エチオピアでは起業者としても成功しており,ランニングにビジネスに多忙な日々を送っています。
39歳といえば,普通はこれからが働き盛り,脂がのってくるというような年齢ですが,陸上競技の世界では,数年前に引退していたとしてもおかしくありません。
しかしハイレ選手は,先日も福岡国際マラソンに出場したりと(残念ながら途中で足の痛みが出て棄権してしまいましたが。),年齢を感じさせない活躍振りです。

ハイレ選手の言葉はこうです。

「もし,あなたが自分は年をとったと思えば,その瞬間にあなたは年をとります。人々は,肉体から老いるのではなく,メンタルから老いていくのです。もちろん,顔にしわができたり,髪が白くなったり肉体的な変化は出てきます。でも,本当に老いを生み出すのは,心であり,言葉なのです。もしあなたが年齢を意識し,『年をとった』と言葉にすれば,それが老いの始まりとなります。だから,いつも私が世界のあちこちで人々にアドバイスするのは,『私はできる』『自分は若い』と言いなさい,ということです。」

年齢とともに実績を積み重ねたハイレ選手だけに,本当に重みのある言葉です。
私もそろそろいい歳になってきましたが,「自分は若い」と言い聞かせて,引き続き色んなことにチャレンジしたいと思います。

虚偽の法人登記!?

昨日は,日弁連消費者問題対策委員会の金融サービス部会の会合に参加してきました。

金融サービス部会では毎回色々なことを議論しているのですが,最近問題になっているのは,法人登記のことです。

どういうことかというと,私たちが詐欺的商法の被害者の方から相談を受け,相手方の会社の登記を調べると,取締役の名前が載っているのですが,それらの取締役は,名前だけで住所までは載っていません(代表取締役を除く。)。
法人に関する取締役の登記は,取締役が選任された株主総会の議事録と取締役が就任を承諾する書面を法務局に提出して登記します。
印鑑証明書などの提出は要求されていないので,極端な話しですが,誰かが実態のない株主総会議事録と就任承諾書を作成して,勝手に法務局に提出してしまえば,取締役に選任されたとして登記されてしまいます。

実際に,詐欺的な会社について取締役を被告として訴えを起こすと,その被告は,「取締役になることを承諾した事実はない。勝手にやられた。」と反論してくることも少なくありません。
それどころか,ダジャレめいた名前やまるでタカラジェンヌか何かのような名前の取締役の名前が記載されていると,「本当にそんな人物が存在するんか?」と疑ってしまうこともあります。

現時点の法制度では,架空の人物でも取締役として登記できてしまうのです!
(もちろん,こんなことをすれば公正証書原本等不実記載罪として処罰されますが。)

少なくとも取締役が実在し,真の就任承諾があることが前提となるような法人登記制度に改めるように,金融サービス部会を中心として活動をしています。

仕組債・デリバティブの勉強会

今日は,いつもお世話になっている太平洋法律事務所と合同で仕組債・デリバティブの勉強会をしました。

内容は,仕組債・デリバティブに関する金融庁の監督指針や証券取引等監視委員会の検査マニュアル,日本証券業協会の自主規制の確認とこれまでの裁判例の整理です。

監督指針や検査マニュアルなどをよく調べてみると,10年以上前からデリバティブ取引についてのトラブルが懸念されており,証券会社や銀行が顧客に最悪のシナリオを前提とした損失をきちんと顧客に説明することが求められていたことが分かります。
たとえば,銀行に関しては,このような事項が検査時のチェック項目になっています。
「デリバティブ取引に関して,取引経験が浅い顧客にデリバティブ商品を販売する場合には,その商品内容やリスクについて,例示等(最良のシナリオのものだけではなく,最悪のシナリオを想定した想定最大損失額を含む。)も入れ,具体的に分かりやすい形で解説した書面を交付し説明しているか。」

平成23年になって,証券会社が販売する仕組債についても同様の説明が要求されることに改訂されるのですが,やはりかなりのトラブルがあったことが原因となっているものと思われます。

また,裁判例の整理では,仕組債やデリバティブ取引に関する訴訟についての主張・立証のポイントを押さえることができました。私が担当しているのと同種の仕組債について,先行して訴訟をしている弁護士の記録を元に,被告側がどんな主張をしてきているのかを押さえておけば,将棋のように数手先を読むことができます。

普段なかなか勉強できないことを,半日かけてじっくり取り組めたので,かなり有意義でした。

今もいくつか証券関係のトラブルに関する訴訟を行っていますので,さっそく勉強の成果を生かしていきたいと思っています。

糖尿についてのシンクロニシティ

今年は暦の関係で今日から仕事始めだった方も多いのではないでしょうか。

私の事務所も正式には今日から仕事始めでした(ただ私は年明けからチョコチョコ1人で出勤していましたが)。
今日は,午後から大阪弁護士会の法律相談を担当し,夕方から明後日有志で行われる仕組債勉強会の資料を作成しました。
さて,タイトルにある「負けない心」。昨日,とても驚き・感激する出来事がありました。
写真のシャツは,僕の友人のデンマーク人に去年もらったものです。
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デンマークのとあるマラソン大会の参加賞らしいのですが,胸に書かれている「Novo Nordisk」というのは,デンマークの糖尿病等に関する製薬会社で,大会の主催者だったそうです。「diabetes」というのは糖尿病のことで,「走って糖尿病を治そう!」というような製薬会社のメッセージなんだと思います。
このシャツを着て昨日は自宅付近を10キロジョグ。私の両祖母も糖尿だったなあとか,糖尿病患者の方々のことを考えながら走りました。
その日の夕方,ネットで知り合ったランニングクラブの集会に参加したのですが,そこで「68歳で別大マラソンを3時間10分台で走った」という男性の方にお会いしました。なんでも,50代のときに糖尿病になり,健康を取戻そうと走ったら糖尿病が治ってしまったとのこと。その後もコツコツと走り続けて現在の地位を築かれているそうです。夢は80歳でボストンマラソンに出ることだと,熱く語られていました。
シャツとその男性とは,ユングが言うところのシンクロニシティ(偶然の一致ではなく,同時に同種のことを起こす力が働いたもの。)なんでしょうか。
ちょっと感激する出会いであり,しかも68歳の現役バリバリランナーの方のお話しを聞いて,深い感動を覚えた一日でした。

今年もよろしくお願いいたします!

新年明けましておめでとうございます。

本年もどうかよろしくお願いいたします。
昨年は,ブログの更新を怠っていましたので,今年の目標は,まずブログをマメに更新して,みなさまに新しく役立つ情報をお届けしたいと思っています。
昨年末に少々大きな買い物を2つしました。
一つはスマホ。そしてもう一つは本の裁断機。
これまでサムソンのノートパッドとガラケ(ガラパゴス携帯の略。古い携帯のこと。)を2つ持っていたのですが,ノートパッドは使い方がいまいちよく分かりませんでした。そこで,ノートパッドは解約し携帯をスマホに。
何と最近の機種は高性能です!
本当にいろいろな情報処理に使えそうなので,現在勉強中です。
裁断機は,本の背表紙を一気に切り落として,スキャナーで本を電子化するというものです。
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事務所の判例雑誌を最近電子化し始めたのですが,ちまちまとカッターで切るのは結構大変。この裁断機があれば分厚いハードカバーの本でも一瞬でバラバラにすることができます。
電子化した書籍は,ハードディスクに保存し,必要なものをその都度プリントアウトしたり,スマホに入れて読むことができます。特にスマホに本を入れると,隙間時間に読めるので非常に便利です。
これまで知らなくて大変な損をしていた気持ちになりましたが,これからはバリバリと使いこなして,仕事にプライベートに効率化を図りたいと思います。

久々のお風呂掃除で大活躍

昨日は,久々の休日でした。
今度我が家に外国の友人が泊まりに来ることもあり,以前から気になっていたお風呂の鏡(水垢がこびりつきまくってもはや鏡の機能をなしていません。)を磨くことにしました。
以前はクレンザーを使ってゴシゴシしていたのですが,あまりきれいにならないので,いい方法がないかとネットで検索していたら,すごいものを見つけました。ちょっと高かったのですが,近所の東急ハンズまで自転車を走らせて購入しました。
この商品,「ダイヤモンドパッド」という名前ですが,これで水に濡らした鏡をこすると「シャリシャリ」と音を立てながら確実に水垢が落ちていきました。仕上がりはピカピカで,しかも曇りも付きません。久々に素晴らしい商品に出会いました。
お風呂もピカピカになり,気持ちのよい一日になりました。

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ハーバード大学の講義

最近読んだ本に,マイケル・サンデルの「サンデル教授の対話術」というのがあります。
サンデル教授は,アメリカの名門ハーバード大学の政治哲学の教授で,その講義には毎回1000人もの学生が集まるそうです。
人気講義の秘密の1つは対話型講義という,学生と常に対話しながら議論を深めていくというものです。
本を読んだだけでは具体的なイメージ湧かなかったので,YouTubeで公開講義の動画を見ました。
もちろん英語なので分かりづらかったですが,昔流行った「究極の選択」のような問いかけに学生が答え,教授がさらに質問をしていくというスタイルの講義に引き込まれていきます。
私もときどき色々なところで講義をさせていただくことがありますが,やはり自分が作成したレジュメに従って喋ることが多く,受講した方に質問することはあってもそれを元に議論を深めるようなことはしていませんでした。
政治哲学の分野がサンデル教授の講義スタイルに合いやすいのかも知れませんが,私も工夫してもう少し「白熱教室」になるように頑張りたいと思います。
あっ,来週は顧問先の会社の方向けの講義があるのに,まだレジュメができていない(汗)。

全国証券問題研究会に参加してきました

9月7日,8日に横浜で開催された全国証券問題研究会に参加してきました。

各地の第一戦で活躍されている弁護士の話を色々と聞くことができて,とても刺激を受けました。
また,リーマン・ショック前に販売された仕組債やデリバティブ取引が,機関投資家のみならず一般の個人や中小企業にまで及んでおり,大変な被害になっているという実態も改めて実感しました。
証券取引に関する裁判は,非常に高度化して難しいといわれますが,基礎からコツコツと積み上げていくことが大切なので,これからも日々地道に努力を重ねていきたいと思います。

管理組合セミナーでお話ししてきました

今日は,午前中に某マンション管理会社主催の管理組合役員向けセミナーに講師として出席してきました。

テーマは,騒音問題と管理費等の未収対応だったのですが,出席された役員の方々がとても熱心に聞いて下さいました。
質問も鋭いものばかりで,私も大変勉強になりました!

このような機会を与えて頂いた管理会社の皆さん,参加頂いた皆さん,本当にどうもありがとうございました。

大阪府下の消費者センターとの共同事例研究会

今日は,大阪弁護士会で大阪府下の消費者センターとの共同事例研究会という勉強会がありました。

今回のテーマは「金地金商法」という,昔の豊田商事のような商法で,高齢者を中心に金地金の購入を勧誘し,代金を25年の分割払いで支払うという契約を結ばせるというものです。

しかも,金地金の所有権は,25年間分割代金を支払った後に移転するという契約になっているので,一般の純金積立てなどとは大きく違います。

販売業者が三菱マテリアルや田中貴金属などであればまだいいのですが,聞いたこともないような業者名。高齢者が25年後に完済する前に亡くなられる可能性も高いのですが,こんな業者はそれより前になくなってしまうのでしょう。

仲間の弁護士とともに,このような業者に対して法的措置をとって,できるだけ早く根絶させようと誓い合いました。

大阪大学のロイヤリング講義をしてきました

1月19日(木),母校の大阪大学のロイヤリングという講義に講師として出席してきました。

というと大きく聞こえますが,実際は,弁護士・裁判官・検察官が実務の世界の話で学生に興味を持ってもらえるようなことを比較的自由に話すことができるという科目です。

私が大学生のときも受講した科目で,具体的なことはあまり覚えていませんが,とにかく学生だった自分にとっては,「へぇ?。社会にはこんなこともあるんだ。」という話ばかりで,結構面白かった記憶があります。

今回は,消費者保護ということで,特定商取引法とクレジットカードのお話しをしました。「法学部の学生さんなので,さすがに訪問販売に簡単には引っかからないだろうけれど,みなさんのおじいちゃんおばあちゃんが被害に遭う可能性もありますよ。」と言って話を進めると,みなさんかなり熱心に聞いてくれました。

受講してくれた学生さんが,将来弁護士になって,「学生時代に受講したロイヤリングで,訪問販売の話を聞いたなぁ。」と思いながらロイヤリングの講師をしてくれる人が現れたら嬉しいんだけどなぁ。

津田恒美選手の野球殿堂入り

先週,広島東洋カープの元選手である北別府学さんと故津田恒美さんが野球殿堂入りされました。

お二方とも,古葉監督以降の強かったカープ時代の主力選手で,私も大好きでした。

制球力抜群で安定感のある北別府さんは殿堂入りも安定感があったなと思いましたが,炎のストッパー津田さんの野球殿堂入りはとても嬉しいものがありました。

ストッパーとして大活躍したのは私が中学,高校のころで,気迫のこもったピッチングが脳裏に焼き付いています。今もユーチューブなどで当時の映像を見ると興奮が蘇ってきます。

津田さんはちょっとオッサン顔で,32歳で脳腫瘍のため亡くなられたときに高校生だった私はピンと来なかったのですが,今の私から見るとずっと若い。本当に早すぎる死でした。

津田さんは,マウンド上とは違って,実は優しく弱い性格で,そのためか「弱気は最大の敵」と書かれたボールを肌身離さず持っていたそうです。

私もこの言葉を座右の銘にして頑張りたいと思います。

本年もよろしくお願いいたします!

新年明けましておめでとうございます。

大震災,円高,不景気と,平成23年はいつになく辛いニュースばかりが目に付いた1年でした。

老後に対する不安を抱えた高齢者を狙った卑劣な詐欺的事件も非常に多かったように思います。

今年一年がどんな年になるのか,全く想像も付きませんが,これまでどおり(というかこれまで以上に)元気に頑張っていきたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

レバレッジリスクのかかった金融商品

レジデンシャルONEの集団訴訟については,このブログで何度か報告しているところですが,レジデンシャルONEの他にもレバレッジリスクがある金融商品がたくさんあり,最近,そのような商品に関連する相談をいくつか受けました。

まず1つ目は,「グランドプロパティ」という,匿名組合形式の不動産ファンドです。
このファンドは,レジデンシャルワンと同様,旧レイコフグループが組成・運用していたもので,パンフレットや目論見書の記載も非常に似ています。

投資家から集めた資金と銀行借入金とを合わせて不動産を購入し,賃料収入で運用するというところもレジデンシャルONEと同じで,満期が5年というところと,運用対象に居住用不動産だけでなくオフィスビル等が含まれているところが少し違います。

グランドプロパティ2号は,平成23年12月末で運用を終了し,まもなく償還を迎えるそうですが,償還金の大部分が毀損していることが既に販売証券会社から伝えられています。

高木証券の事案と同様,販売時にレバレッジリスクについて具体的にきちんと説明がなされていたかが争点になりそうです。

もう一つは,船舶に投資をする「EAGLE HOPE」という私募債です。
私募債とはいえ,その実態はファンドで,投資家から集めた資金の他,銀行借入金を合わせて大型船舶を購入し,傭船(船のチャーター)により傭船料で運用するというものです。

このファンドは,船舶の価格とドル円レートによって,元本が返還されるか否かが決定される仕組みになっています。勧誘時に交付された資料を見ると,シミュレーション図が書かれていて,「ドルがいくらで,船舶の減価幅がいくらまでなら元本確保,いくら以下になれば元本割れ」になるかは書かれています。
もっとも,元本割れになった場合に,どの程度の元本割れが起こるのか,資料からは読み取ることができません。

実際のところ,このファンドが投資している船舶は,銀行が競売を掛けたため,既に投資家の手元に返還される金額がゼロであることはほぼ確定しています。

重要事項説明書によれば,元本の「全てを毀損する可能性」があることは記載されているのですが,それだけでは不十分だと思われ,やはり勧誘・販売時にどこまで具体的に説明されたかが争点になりそうです。

双方とも,リターンは年2?3%程度の商品なので,リスクとリターンが見合っているのか(きちんと説明を受けていればこれらの商品を購入するという投資判断があり得るのか)というのも問題になりそうです。

いずれにせよ,こういった金融商品については,更に調査・研究をしていきたいと思っています。

高齢者を狙った詐欺被害について思うこと

7月1日(金),金融詐欺被害に遭った独り暮らしの高齢者の元に,「私は弁護士です。裁判を起こしてあなたの被害金を取戻します。」と騙って150万円をだまし取ろうとした映像がテレビニュースで何度も公開されました。

私の先輩弁護士が隠し撮りをした上で,最後にこの詐欺師を徹底的に追及してやり込めた映像で,これがきっかけで,犯人は,「逃げられない」と思い,警察署に出頭したそうです。

ところで,独り暮らしの高齢者を狙った詐欺事件は,今回の件にとどまらず,被害が跡を絶たない状況です。

以前にもこのブログでお話しをしましたが,詐欺集団は,高齢者,独り暮らしの人を中心に照準を絞って勧誘をしてきます。
特に,高齢者の方の中には,判断能力が低下して(本来であれば成年後見などの制度が必要な人),言われるがままにお金を渡してしまう方も少なくありません。

そのような方を守れるのは,一番に家族(子供や兄弟)ではないかと思います。

独り暮らしの親御さんがいらっしゃる方は,今一度声を掛けてあげたり,家に遊びに行って,詐欺業者からの郵便が来ていないか,変な電話が掛かってこないかなどを確認してあげて下さい。

詐欺集団が狙いを定めているのは,あなたの親御さんかも知れないのですから。

名古屋へ出張に行ってきました

昨日は,裁判のため名古屋へ出張に行ってきました。

名古屋地方裁判所へは,名古屋駅から地下鉄に乗って行くのですが,少し前から名古屋市内の地下鉄もICカードを使えるようになりました。

その名も「manaca」。「日本の真ん中をつなぎ、くらしの真ん中をつなぐICカード」というところから来ているそうです。

名古屋にはたまに出張があるので,マナカくんを買っちゃいました。

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大阪では「PiTaPa」を使っていますが,東京へ出張に行ったときは「pasmo」を使っていますので,これで「manaca」と合わせて3都市の地下鉄ICカードが揃いました。

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3枚並べると,意味はなくとも何となく嬉しい。

もう一つ,名古屋へ出張に行ったときは,必ず山本屋本店の味噌煮込みうどんを買って帰ります。

味噌煮込みうどんは,我が家の大好物で,特に山本屋本店のは最高です。
通信販売でも買えますが,割高なのでお土産に買って帰ります。

http://www.yamamotoyahonten.co.jp/yamamotoya.html

↑↑↑  山本屋本店のホームページはこちら  ↑↑↑

そんな訳で,名古屋出張を楽しんできました(あっ,仕事はきちんとして帰りましたからね。)。

プロフィール

吉岡康博写真

吉岡 康博(よしおか やすひろ)
大阪弁護士会所属

なにわ総合法律事務所
〒541-0053
大阪市中央区本町1-5-6 山甚ビル4階
TEL:06-4705-0325
FAX:06-4705-0328

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