レジデンシャルONE事件(第4次)の第1回裁判がありました
3月12日午後2時に大阪地方裁判所で第4次提訴事件の第1回口頭弁論期日がありました。
傍聴席は,第1次から第4次までの原告を中心に一杯に埋まっていました。
三木団長から冒頭陳述があり,その後,原告の代表者の方が意見陳述をされました。
よくある証券問題の訴訟では,個々の営業マンが暴走してしまい,営業トークを超えた断定的判断の提供や十分な説明を尽くさないまま商品を販売した結果,投資家が損失を被ることが問題となるのですが(ただ,背景には会社全体が高いノルマを追及することがあるんですが。),今回のレジデンシャルONEの問題は,特定の営業マン,支店にとどまらず,安全志向の人が次々に購入していることです。
中には,高齢の方が老後資金の大半をこの商品の購入に使ってしまったという方もいらっしゃいます。
100万円が3年後に76円になってしまうような金融商品だと分かっていたら,高齢の方がこんな買い方をすることはないはずです。
社内で本当に営業員に対して,レジデンシャルONEに関するリスクについて説明があったのか。
顧客に十分な注意喚起をするよう,社内で本当に指導があったのか。
被告は,これまでの裁判の中で説明義務を尽くしたと主張していますが,本当にそうならこんな結果は招来しないはずです。
もし,社内でそのような配慮がなかったのであれば,リスクを知らずに勧誘し,現在矢面に立たされている営業員もいわば被害者です。
私達弁護団は,今後も裁判でこの点を明らかにしたいと思っています。
投稿者 吉岡 康博 | 2010年3月13日 20:59